「買う喜び」とはなにか。
カナダの風が、
その本質を教えてくれた。

2008年入社

森 由布子

YUKO MORI

本田技研工業(株) カスタマーファースト本部 アフターセールス事業部 チーフ

外国語学部 英語学科 卒業

2008年入社。中学、高校時代をアメリカで過ごし、帰国後に日本の大学へ。大学時代は勉学だけでなく、ラクロス部やスペイン短期留学、イベント企画に挑戦するなどフルスロットルな毎日を駆け抜けた。入社後は語学力、国際経験を活かし、グローバルレベルでのカスタマーサービスを経験。2016年の1月に“海外トレーニー”に応募し、6ヵ月間、カナダの現地法人で勤務した。

文系から
自動車メーカーへ
“世界”と“挑戦”が、
ここにあった

英語力を活かして海外で働きたい。大学時代は、その願いを絶対条件に就職活動に臨んでいました。まず最初に頭に浮かんだのは商社。しかし、そこには“モノ”がなかった。自分が手掛けていると言えるような製品、人を笑顔にしていると胸を張れるようなコンテンツがなかったんです。その後、おもちゃメーカーも受けましたが不合格。袋小路に迷い込んだ私に新しい光を灯してくれたのは、大学時代の親友の一言でした。色々なことに挑戦するのが好き。そんな私の性格に合うのではと、Hondaを勧めてくれました。当時のイメージは、自動車メーカー=理系。正直、文系が出る幕なんてないだろうと半信半疑でしたが、調べていくうちにその魅力にどんどん引き込まれていきました。二輪や四輪だけでなく、HondaJetにASIMOに、パワープロダクツ。たとえ夢物語だと言われようと、人をワクワクさせることにこだわる。「The Power of Dreams」を貫き、本気で体現している会社。すっかりHondaのファンになってしまった私は、その一員になりたいと選考に挑むことになりました。手を挙げさえすれば、文系でも海外を飛び回れる。そんなHondaの風土も志望理由のひとつになりました。

入社後は、カスタマーサービス本部へ配属されました。ここは、数ある職種の中でも最も国内外問わず活躍できる部署。世界で力を発揮できるならと自ら手を挙げてここに来ました。配属後すぐ二輪を、次に本部の企画運営、さらに四輪事業本部ではカスタマーリレーション業務を担当。世界中のお客様の問合せを真摯に受けとめ、的確かつ柔軟に解決方法を回答すること、それが私に与えられたミッションです。ときにはHondaの販売店がない国、地域で個人輸入されている方のサポートも行います。東ティモールのお客様から「鍵をなくしてしまった。日本からなんとかできないか」というご相談をいただいたことがありました。その際は、近隣のインドネシア現地法人に協力を仰いでトラブルを解決。三ヵ国にわたるカスタマー対応となりましたが、お客様も非常に喜んでくださり、後日メッセージをわざわざ日本に送り届けてくださいました。数百万台のうちの1つではなく、お客様の大切な財産の1つと考える。カスタマーサービスの本質を学んだ、今でも思い出深い仕事のひとつです。

現地のリアルを肌で知り、
未来のリアルを生みだす 

海外勤務のチャンスが舞い込んできたのは2016年。7年間キャリアを積み、多少の自信が生まれていたのかもしれません。今以上に現地のことを知りたい。そんな想いが高まっていたんです。今がその時と “海外トレーニー制度”に応募。単身、海を渡りました。カナダで託されたミッションは、お客様の声を次世代車の開発に反映すること。ですが、ディーラーやお客様に話を伺うなかで見えてきたのは、これまでの自分が「本当の意味で“買う喜び”を追求できていなかった」という現実でした。私が滞在していた期間は比較的温暖な季節でしたが、厳冬期のカナダはマイナス30度に達します。気温が低いとバッテリーはすぐに切れてしまいますし、滑り止めのために道路に撒かれる塩はサビのもとになります。そんな現地の人なら誰でも知っていることを、当時の私はまったく知らなかった。データや情報を見ていただけで、リアルな事情などなにも把握できていなかったんです。お客様目線を追求するとはどういうことなのか。カナダの風が、その問いを私に突きつけていました。

「カナダのような厳しい寒さの中では、パワーウィンドウの開閉に数十秒の時間がかかることがある」。そんな話を聞いた時、私は耳を疑いました。冬場にもドライブスルーが多く利用されるカナダでは、その数十秒が乗り心地に致命的なダメージを与えてしまう。私はすぐに現地スタッフと再現テストを実施し原因を調査。技術的な解決策やテスト要件を含めたリクエストシートを提出しました。後にその提言は採用されることとなり、今後の市販車に改善版の機能やテスト要件が反映されることになりました。お客様の期待に応えられたことはもちろんですが、なによりもカナダで“お客様目線”の本質に対峙し続けたこと、それが私の大きな財産になりました。あれから数ヵ月。今、私は日本のカスタマーファースト本部で働いています。現在の仕事は、IoT化などの“つながる先進サービス”を前進させること。今でもエンジニアほどの技術力はありませんが、カスタマーに一番近い存在としての責任はあります。消費者の目線で、自由な発想で、次世代車をつくる。そして、世界中の人たちにもっともっとHondaを愛してもらう。それこそが今の私の使命だと思っています。日本から世界を見るのではなく、現地からリアルを見ることで、お客様が心の底からワクワクする“新しい車と人の関係”を築いていきたい。どんな次世代のサービスで、どんな“買う喜び”をお客様に提供していくのか。私の挑戦は、まだ始まったばかりです。

1日の仕事の流れ

Schedule of the day

09:30 出社
1日のタスク整理、メールチェック

  • 10:00 ミーティング
    定例イベントに向けてミーティング

    12:00 ランチ
    社員食堂でメンバーとランチ
    昼食後は散歩へ


  • 14:00
    カスタマーサービス業務
    北米地域のフィールドサービスを
    支援

    15:00 資料作成
    打合せ資料などの作成


  • 17:00 新技術ミーティング
    新技術について関連部門と
    ミーティング

  • 18:00 整理・整頓
    翌日やるべきこと、優先順位を整理

18:30 退社
退社。同僚と食事へ